今度はイタリアで仮想通貨の盗難(1億9千万USD相当)-仮想通貨の四方山話-

四方山話

ども! ブログライターのタツヤです。

今日の四方山話は、イタリアの仮想通貨取引所での不正アクセスの件です。


不正アクセス事件の概要

 今度はイタリアで仮想通貨の取引所が不正アクセスを受け、仮想通貨のNano(ナノ / XRB)が不正に引き出されました。

イタリアの仮想通貨取引所BitGrailを運営しているBitgrail S.r.l は2月9日、1700百万単位のNano(XRB)が盗まれた、と発表しました。

2月8日前後のXRBの価格は1単位当たり約11USドルだったのでその被害額は1億9千万ドル程度となります(日本円で約200億円)。XRBはBitGrailのこの発表直後に8ドル代前半まで値を下げたけど、現在はやや戻し9ドル台で推移しています。

事件の発覚を受けてBitGrailは全ての売買を停止し、入出金も停止してます。

 この事件のあらましは色々なサイトやメディアでも報じられています。しかし、残念なことに日本での報道量は少なく、普通の日本人は「外国でコインチェックみたいな事件が起きたんだな」くらいの認識でしょう。

 仮想通貨関連の情報は英語と中国が出来れば入手できる情報量が格段に増えるのですが、英語が苦手な日本人はこういう所でも世界から置き去りにされてるんですよね。もっとも、一般人が英語を読めなくてもいいと思いますが(それは他国でも同じだから)、メディアまで英語のニュースを敬遠しているのは情けない。

おっと、話が逸れてしまいました。


BitGrailのCEOが凄い!

 このBitGrailの事件、被害額が大きいので海外では注目されていますが、注目されている理由はそれだけではありません。
BitGrailの創業者でCEOのFrancesco Firano氏の言動が色々と物議を醸してるんです。

 まず最初に、Firano氏は、事件を公表した2月9日当日早々にツイッターで盗まれたユーザーのXRBを100%返金することは出来ない。17百万XRBが盗まれて、現在自社には4百万XRBしか残ってないんだ(there is no way to give it back to you at 100% (we only got 4 MLN XRN right now)」とつぶやきました。事件発表の当日ですよ?

 凄いですね…。

仮にコインチェックの和田さんがこんな発表したら、大パニック&大バッシングです。
さすがイタリアンとでもいうか。お国柄なんですかね。

しかしそれだけではありません、Firano氏は「開発元が事件解決に協力しない(The devs dont want to collaborate)」とNanoの開発・運営チームへと責任を転嫁します。


Nano開発チームの反撃も凄い

 責任転嫁されたNanoチームは、当然ながら Firano CEOに対する怒りをぶちまけます。
Firano氏は自社の保有XRBが突然減少した事に気付いた2月8日に、オンラインチャットでNanoチームに相談したのですが、Nanoチームはそのときのチャットのログを全世界に公表したのです。
普通、クライアントとの打ち合わせ記録をネットに公表しますか? しかも、Firano CEOのツイートの翌日にですよ。

この チャットログには、Firano CEOが取引所の一次停止を渋るような表現があったり(警察に通報する前に解決策を見つけなければ、警察はサーバーを止めるだろう)、また同CEOが不正なアクセスから2週間もその痕跡に気付かなかったらしいこと、などが書かれています。

そしてなんと、Firano CEOがNanoチームへ要求した「解決への協力」というのが、XRBの取引履歴(不正引出しの情報を含む)を“書き換えて事件が無かったことにしろ”、というものだったのです(An option suggested by Firano was to modify the ledger in order to cover his losses )。

もう一度言いますが、凄いですね…。

この人はお金に困ったら、銀行に行って「ちょっと通帳の数字を書き換えてくれ」とでも言うのでしょうか?

 さらにさらに、Nanoチームの攻撃はそれだけでは終わりません。Nanoチームは11日にプレスリリースをウェブに上げます。
 そこで彼等は「私達は、Firanoが同社の支払い能力について長い間Nanoチームとユーザーを騙していたと確信している(We now have sufficient reason to believe that Firano has been misleading the Nano Core Team and the community regarding the solvency of the BitGrail exchange for a significant period of time.)」とまで言い切っているんです。つまり、BitGrailは支払い能力が無い状態であることを長期間ユーザーに隠していた、ということです。
これ、裏を返せば、今回のXRB盗難事件についてBitGrailの狂言の可能性を臭わせたのです
しかも “Firano”と呼び捨てにしてますね。

もちろん、Nanoチームからそんな指摘を受けたFirano CEOは反論します。「そんな事実は無い。そもそも勝手にチャットログを公開するのは警察の捜査を妨害する行為だ」などとNanoチームを再度批判します。
もう完全な泥仕合です。

本日(2月12日)現在では、この事件の情報はここまでですが、まだまだ凄い情報が出てきそうで目が離せません。