ファクトム(Factom) ~ビットコイン2.0と呼ばれる話題の通貨~

注目の通貨

ファクトムはビットコインを応用した通貨です。電子データ・文書の管理に特化した機能を持っています。それでは解説していきます。

 

目次

1. ファクトムとは

2. ファクトムの特徴

3. ファクトムの将来性

 

1. ファクトムとは

基本スペックは以下。

 

通貨単位 FCT

発行枚数 上限なし(現在の流通量は約900万枚)

ローンチ 2015年9月

承認システム Proof of Work(PoW)

ブロック承認時間 約10分

 

ファクトムを一言で言い表すと、電子データをブロックチェーン上に記録することができる分散型のデータ管理プラットフォームです。

ファクトムという名前に関してですが、事実という意味の英単語「Fact」が語源になっています。ファクトム自体は仮想通貨ではなくプラットフォームの名称であり、それを利用するために必要なのがFactoid(ファクトイド)というトークンになります。ファクトムの開発・運用はファクトプロジェクトチームが手掛けており、Factoidの発行母体も兼ねています。

ファクトムは世間的にはビットコイン2.0のプロジェクトの1つと認識されています。タイトルにもありますが、ビットコイン2.0というのはビットコイン等に使われているブロックチェーンの技術を様々な用途に活用しようというものであり、ブロックチェーン2.0とも呼ばれています。

ファクトムを使うことで、契約書等のデータ管理にかかるコストを削減し、安く大量に安全にデータを保存することができるようになるのです。

 

2. ファクトムの特徴

・電子記録を安全に安く管理できる

・M2という独自のブロックチェーン機能でデータを記録

・ファクトムハーモニー(Factom Harmony)という住宅市場向けサービスを提供

 

ファクトムでは、あらゆる契約書等の記録や管理を第三者の存在を介さずに証明することができます。

現状、契約書や個人情報等の機密データの管理に莫大なコストがかかっており、データの改ざんや漏洩等の問題も発生するリスクがありますが、ファクトムはそういった問題を解決することができます。

データ管理を一部の中央サーバーで管理するのではなく、世界中の分散されたコンピューターで管理することで、安全かつ透明性の高いデータ保存を可能にします。また記録するデータはドキュメントのみのため、個人情報等が漏洩するリスクもありません。このようにファクトムでは、記録に対する保護や監査、コンプライアンスへの対応等を簡略化することで、文書の管理コストを大きく削減できることが最大の特徴となっています。

電子データの記録方法に関しては、M2と呼ばれる独自のブロックチェーン機能を活用しています。M2ではビットコインのブロックチェーンとイーサリアムのブロックチェーンに分散して記録することが可能となっています。

もしM2を使わずにビットコインのブロックチェーン上に直接データを記録しようとすると、大量のドキュメントを一括で保存する場合に莫大な時間とそこそこの手数料が必要になってしまいます。理由としては、ビットコインのブロックチェーンは1つのブロックが承認されるまでに約10分の時間を要し、その際にマイナーへの手数料も発生してしまうためです。

この問題を回避するために、ファクトムはブロックチェーンに直接データを書き込むのではなく、ファクトム全体で一つのトランザクションに情報を詰め込み、ブロックチェーンに負荷を与えることなく大量のドキュメントを管理するようにしました。

M2は独自のファクトムプラットフォームが支えるサーバーで管理する分散型データベースの「エントリーブロック」と「ディレクトリブロック」、実際にデータを記録する「ブロックチェーン」によって構成されています。

具体的な流れとしては、ファクトム独自のブロックチェーンである「エントリーブロック」で情報を分類し、「ディレクトリブロック」の中で整理、暗号化します。まとめられたデータはさらに暗号化されて、10分毎にブロックチェーンへと記録されていきます。

また、ファクトムハーモニー(Factom Harmony)という注目されているプロジェクトがあります。ファクトムハーモニーとは、住宅ローン市場をパッケージ化しようとする取り組みです。

現在の住宅ローンのシステムには、不動産屋や銀行といった様々な第三者を挟んでいます。買い手と売り手のみで第三者を介さずに不動産の売買をすることは可能ですが、意見の食い違い・改ざん・不正のリスクが生じてしまいます。そのためにほとんどの不動産売買では「不動産業者」や「金融業者」を介しています。

しかし、不動産業者や金融業者などの第三者機関を挟むことによる中間マージンや情報管理のセキュリティコストは多額の費用となっています。

しかし、ファクトムハーモニーでは取引における大幅なコスト削減が可能になります。改ざんや不正ができず、その記録や契約が半永久的に管理されるので、第三者機関、買い手、売り手の三者にとって大幅なコストやリスク、手間を削減することが可能となっています。

 

3. ファクトムの将来性

昨今の日本ではデータの改ざんが大きな問題となっています。世界的に見ても改ざん問題は多いです。そのためあらゆるドキュメントをブロックチェーン上に記録できる分散型のデータ管理プラットフォームには将来性があると考えられますが、ファクトムがその市場を取れるかは怪しいと私は予想します。

理由は以下の3点です。

1. 開発スピードが遅い

NEMがファクトムと同様の機能を持つApostileという機能を、実際に使える段階にまで落とし込んでいます。既にファクトムよりもNEMのApostileの方が優位な状況である可能性が高いです。ファクトムはNEMより先にホワイトペーパーを発表したのですが、現在追いつかれてしまっているため、ファクトムの開発スピードは客観的に見て遅いと思われます。今後も開発が急に加速することはないと思われます。

2. 中央集権的であること

ファクトムはFactom Inc.という企業が運営しています。つまりFactom Inc.が破綻すれば、同時にファクトムが終わるということになります。この点は大きな懸念点の1つと言えるでしょう。

3. 発行上限がないこと

ファクトムが発行している通貨であるファクトイド(FCT)には発行上限がありません。基本的にFCTはマイニング報酬として新規発行されていきます。発行上限が無いためファクトムにはインフレの恐れがあり、他の通貨と比べて使用上のリスクが大きいと思われます。以上より、ファクトムには将来性が無いと思われます。しかし、ファクトムが狙う市場には大きな可能性があるため、今後ファクトムがどうなるかはFactom Inc.の取り組み次第です。

 

まとめ

・ファクトムはデータ管理のためのプラットフォーム

  ・電子データを安く大量に安全に管理することができる

・M2でビットコインとイーサリアムのブロックチェーン上に記録が可能

・ファクトムハーモニーで住宅ローン市場のパッケージ化に取組む

・ファクトム自体の将来性に関しては△