アップルがRippleのILPを採用

時事できごと

Apple PayにRippleのInterledger Protocol 導入

 

ライターの結城です。
アップルが、自社の電子支払いシステムである Apple Payに、Ripple社のInterledger Protocol 拡張機能である Payment Request APIを導入すると発表しました。
これにより、Apple 製品による支払機能の利便性が高まること、及びRipple社の仮想通貨であるRipple(XRP)の価値が向上することが予想されます。


Apple Payの利便性向上

アップルは、macOS や iOSで利用可能な支払システムであるApple Payを自社で開発し、アップル製品ユーザーの支払い手段としてそのサービスを提供しています。Apple Pay は2014年からサービスが提供されており(日本では2016年)、アップル社の様々な製品、例えばiPhone、 iPad、 Apple Watch、 MacBookなどで利用できます。2014年以降、アップルはその利用者数及び利用可能サービスの拡充に務めて来ましたが、残念ながらアップルの期待通りにサービスは拡大していません。
その理由の一つは、支払い手法が限定的であることでしょう。例えば、日本においては、Apple Payが利用できる店舗は、Suica、QUIC Pay、そしてiDが利用できる店舗に限られます。

このような不便を解消できる可能性をRipple社のInterledger Protocolは持っています。


Interledger Protocolとは

Ripple社のInterledger Protocolとはどのようなシステムでしょうか?

Interledgerとは、Interl(間)とledger(台帳)を組み合わせた造語で、Interledger Protocol とは、台帳間で取引できる仕組みというような意味です。このInterledger Protocol(ILP)を用いると、異なる通貨間で取引が出来るようになります。
例えば、今の世の中では、ビットコイン(BTC)を保有していても、お店やインターネット通販を利用するときにBTCで支払うことは難しく、買い物の際には保有するBTCを現金に換える必要があります。

ILPは、このような煩わしさを解消してくれるシステムです。
予めBTCの口座をILPに登録しておけば、支払いの際にILPが自動的に支払いに適した通貨にBTCを換金してくれるので、利用者は携帯電話などの端末をかざすだけで、店の指定する通貨や支払手法で決済することが出来ます。
Ripple社は、将来的にはあらゆる法定通貨(フィアット)と仮想通貨にILPを対応させることを目指しています。従って、上記の例のような、仮想通貨を法定通貨に換えて支払うだけでなく、米ドルと日本円を交換するようなことも出来るようになるでしょう。つまり、アメリカドルの口座を持っているアメリカ人が、日本に旅行に来たときに、両替所で日本円を入手する必要なく買い物が出来るようになるなど、「お金を別のお金に換える」というステップとコストが劇的に減少します。


Rippleのシェア拡大にも貢献

アップルがILPに目を付けたのは、このような利便性が理由です。Apple Payの拡大に課題を抱えていたアップルにとって、ILPの持つ柔軟性と可能性は大きな魅力です。
Ripple社のRippleシステムは世界中の銀行が採用を検討しており、近い将来に世界標準システムの一つとなる可能性が非常に高いと考えられています。Apple PayがILPを導入した場合、Apple Payを利用できる店舗やサービスが大幅に拡大することはもちろん、海外旅行の際にも、ユーザーが旅行先の国の規格を気にすることなくApple Payを利用することが出来ます。

同時に、Ripple社にとっても今回の提携は大きな恩恵をもたらすでしょう。
2017年現在、世界のモバイルOSのシェアは、Androidが約70%、iOSが約20%です。
AppleがILPを導入した場合、ILPの需要は一気に高まります。小売店や金融機関はユーザーのニーズに応えるために、ILPに対応する必要が生じるからです。今回のアップルのILP導入に関する発表は、Rippleの仮想通貨であるXRPの価格も急騰させる可能性があります。

 

関連記事
リップルとは(Ripple / XRP)

今XRPを買うならリップル社の株を買うべき2つの理由