韓国Upbitの強制捜査に関する続報

時事できごと

原因は韓国警察の無知による誤解か?

 

ライターの結城です。
韓国最大級の仮想通貨取引所Upbitが韓国当局により強制捜査を受けた事件の続報です。
CNBCのプロデューサー Nan Neuner氏によると、本件は資産シェアリングや、資産プーリングの仕組みを理解していない韓国当局による誤解に基づくものである、とのことです。


事件の概要

 5月10日と11日、韓国最大の取引所Upbitが、韓国の金融及び警察当局より強制捜査を受けたことで仮想通貨市場は暴落し、103万円前後だったビットコイン(BTC)価格は、90万円まで暴落しました。同取引所に対する強制捜査の理由は、取引所が、自身が保有する仮想塚よりも多くの仮想通貨を販売していたため、と報道されています。日本の金商法でも禁じられているノミ行為を行っていた疑惑があるようです。

 この報道を受けて、韓国最大で世界でも10位以内の取引量を持つUpbitから資金が一斉に逃避しました。このことがパニック売りを誘発し、11日の暴落の直接的な原因の1つとなりました。
(また、MtGOXの試算管理人によるBTC売却も原因の一つといわれています)

朝鮮日報やハニ通信などの韓国メディアによると、Upbitが自社の資産を誇張して投資家から資金を集めた詐欺行為や、Upbitの経営陣が投資家の口座から資金を勝手に経営陣自身の口座へ異動させた疑いを、韓国当局はもっているとのことです。


CNBCの現地取材

この、Upbitに対する韓国当局の強制捜査について、仮想通貨の大手メディアBTCManagerが記事を掲載しました。この記事によりますと、13日に別の仮想通貨の大手メディアであるCNBCの記者Ran Neuner氏が韓国を訪れ、取材しました。
匿名の情報提供者によりますと、「強制捜査は資産コントロールに関連して行われた。捜査は、他の取引所との資産シェアリングとプーリングを含んでいた。捜査員たちは資産シェアを理解していない様子だった。実際は、問題はどこにも無い」
彼はまた、この事件が解決されたならば、マーケットはすぐに回復するだろう、とも付け加えました。

“The irregularity being investigated is in regards to [the] liquidity issue. The issue involves sharing/ pooling liquidity with other exchanges. It seems to be that the regulators did not understand the share liquidity. My source (an employee) claims there is no issue,”


 5月10日の韓国警察の発表によると、Upbitから押収されたハードディスクと監査記録の分析は2-3日中に終わり、当局は最終報告を14日までに行うだろう、とのことです。

また、Upbit社は、利用者に対して、次のようにコメントを出しました。
「Upbitは現在、警察当局による捜査を受けています。Upbitのサービス、例えば通貨の引出しや送金は通常どおり行われています。利用者の資産は口座内に安全に保管されており、安心してUpbitのサービスを利用いただけます」
“UPbit is currently under investigation by the prosecution, and we are working diligently. UPbit services such as all transactions and withdrawals are operating normally. Your assets are kept securely in your account, so you can rest assured that you can use UPbit services.”


Neuner氏は、この件を次のように締めくくりました。

Upbitに対する強制捜査について2つの結論が導かれるだろう。1つは、韓国当局が詐欺の証拠を発見し、Upbitの経営陣全員の首が挿げ替えられること。もう1つは、Neuner氏が述べたように、この問題は単純な資産コントロールの問題(当局の無知による誤解)として、速やかに解決されること。
しかし、いずれにせよこの強制捜査は、利用者の資産の消失にも、世界最大の取引所の1つであるUpbitの廃業にも繋がらない。今回のUpbit事件による仮想通貨マーケットの直接的な反応は、韓国の投資家とアナリストの過剰反応であり、マーケットは数日内に速やかに回復するだろう。