ニューヨークがブロックチェーン技術を支援

時事できごと

NYにブロックチェーンセンターを設立

 

ライターの結城です。
NYの準公的機関が、ブロックチェーン技術育成のために、ブロックチェーンセンターを設置し、技術と産業を育成していくと発表しました。


Blockchain WeekのNY

 ニューヨークでは昨日から世界最大の仮想通貨カンファレンス 「CONSENSUS 2018」が開催さています。250名以上の著名人による講演やパネルディスカッションが行われ、また世界中から4,000人以上が参加する、仮想通貨とブロックチェーン技術の大規模イベントです。

ニューヨークには今、世界中からブロックチェーン技術者や、仮想通貨関連業界の重要人物が集まっています。CONSENSUS 2018の会場内だけでなく、昼はレストランで、夜はパブで、あるいはホテルのラウンジで、熱い議論が交わされています。ここで偶然出会った人々が、意気投合して新しい事業を始めることも十分にあり得ることでしょう。カンファレンスの主催者であるCoinDeskは「ブロックチェーン ウィーク」と表現して、CONSENSUS 2018だけでなく、関連して行われる様々なイベントを支援しています。


準公的機関も参加

ブロックチェーン ウィークをさらに盛り上げるかのように、ニューヨークの経済開発公社「New York City Economic Development Corporation (NYCEDC) 」は、ブロックチェーンリソースセンターの設置と、ブロックチェーン技術発展の支援を行うことを発表しました

5月14日、ニューヨーク市経済開発公社(NYCEDC)のCEO、 James Patchett氏はNYをブロックチェーンテクノロジーのハブにするための構想を発表しました。この構想の核となるのは、「ブロックチェーン リソースセンター (NYC Blockchain Resource Center)」の開設です。このセンター設立の目的は、一般人へのブロックチェーン技術の理解促進と、企業の利害関係者達の間での対話促進です。ブロックチェーン技術を用いたイノベーションを加速巣環境を整えるために、適切な規制を制定したり、起業家を支援をしていくことを目指しています。
また、NYCEDCはNYの公共サービスを、ブロックチェーンを用いて改善するアイデアを競うためのコンペティションを、今年後半から始める予定です。そのための最初のステップとして、コンペをサポートしたい企業からの提案依頼書を募集する予定です。

この事業への関心を引きつけるために、NYCEDCは現在開催中のCONSENSUS 2018と共同で、フードサプライチェーンの追跡をブロックチェーン技術を用いて行うサービスをテーマにしたハッカソンをタイムズスクエアで行いました。NYCEDCは、CONSENSUS 2018のスポンサーの1つでもあります。両者は、16日にCONSENSUS 2018の会場内で無料のJob Fareを開催します(企業が集まって求人活動をする、合同説明会のようなもの)。NYCEDCの副社長 Karen Bhatia氏は「NYの大企業、例えば金融、医療、報道、不動産関係など、はブロックチェーン技術の潜在的な受益者となるだろう」と話しました。
Karen Bhatia, a vice president at the agency, said it sees the city’s major industries – finance, healthcare, media and real estate – as potential beneficiaries of blockchain.


新技術がもたらす産業革命

NYが主導してブロックチェーン技術を育てていくことは、NYで何千もの新たな職を育てることに等しいとNYCEDCは考えています。手始めに、NYCEDCは今年度10万ドルを新規企業の設立に投資する計画です。また、企業からの投資も促していく予定です。
「ブロックチェーン技術を先導していくのに、NYほど適した場所は世界にありません。我々は金融、不動産、報道、そして技術の世界的リーダーです。全ての企業は、この新しい技術の大きなイノベーションを注視しています。ブロックチェーンをどのように用いれば、企業を育て、NYのビジネスチャンスを生み出すことができるか、我々はそこに重点を置いています。」 Karen Bhatia副社長はこのようにコメントしました。

“There’s no city in the world that’s better positioned to lead the way in blockchain,” said NYCEDC President and CEO James Patchett. “We’re a global leader in finance, real estate, media, and tech – all industries seeing incredible innovation from this new technology. The City is putting a big focus into blockchain to find out how we can grow the industry and make sure it’s creating great opportunities for New Yorkers.”


現在開催されているCONSENSUS 2018は、CoinDesk主催のプライベートなイベントです。しかし、一般企業だけでなく、準公的機関もが大々的にタイアップして地域経済の活性化のためにブロックチェーン技術を育成しようとしています。
日本も、仮想通貨とブロックチェーン技術については先進的な国家の1つではあります。しかし、うかうかしていてはアメリカやイスラエルなどの後塵を拝することになりかねません。
日本でのブロックチェーン技術育成のためにも、産官学が一体となって新技術や新産業育成に取り組むことを願います。

 

関連リンク

New York City Launches First Blockchain Initiatives
New York Plans Blockchain Center to Stake Claim as Industry Hub