スマートコントラクト系コインの比較

深掘り解説

ETC、NEO、EOS スマコン機能を持つコイン達

 

世界には2018年現在、1,000種類以上の仮想通貨(コイン)が存在しますが、最近はスマートコントラクトを実装したコインに注目が集まっています。
今日は、スマートコントラクト機能を持つ代表的な3つのコイン、イーサリウムクラシック、NEO、EOSを紹介しましょう。


スマートコントラクトとは

スマートコントラクト(Smart Contract)とは、直訳すると「賢い契約」であり、その名が示すように、契約を自動化するためのプロトコルで、契約の条件確認から履行まで、全て自動的に実行させることが可能です。スマートコントラクトは、ブロックチェーンが世に知られるようになって注目されるようになりましたが、この考え方自体は1994年から提唱されています。

最初にスマートコントラクトを導入した例は自動販売機だとも言われています。

飲み物、タバコ、切符などを買いたい人が、
(1) お金を自動販売機に入れ
(2) 欲しい商品のボタンを押す
(3) 1と2が満たされた場合、選択された商品が自動で提供される

この自動販売機の(1)~(3)の例のように、コントラクト(契約)とは書面上の契約だけでなく、取引全般を指します。ブロックチェーン上でスマートコントラクトを利用すると、ユーザー同士が直接取引を行う《非中央集権型のサービス》を実現できます。

それが社会に大きな変化をもたらす可能性があると言われているので、スマートコントラクトを実装した通貨は注目されているのです。

この記事では、スマートコントラクトを実装した仮想通貨である、イーサリウムクラシック(ETC)、NEO、EOSについて、比較します。


イーサリアムクラシック

ETCのスマートコントラクトは、イーサリアム(ETH)と大部分が共通しています。

いま世間的に話題になっている分散型アプリケーションDapp(Decentralized application)は、ETHで開発されていた技術です。なぜ大部分が共通しているのかというと、ETCは元々、ETHと同じ1つの仮想通貨でした。しかし、The DAO事件によりハードフォークしたため、現在はそれぞれ独立したコインとして存在しています。

ETCはETHから分裂したため、両者は元々兄弟の様な関係であり、従ってお互い共通したスマートコントラクトの仕組みを実装しています。しかし、ETHの方が開発陣が豊富で、それに比較してETCでは開発力が乏しいという問題が生じています。それを解決するためにETCが目をつけたのが「IoT(Internet of Things:モノのインターネット)」です。

ETCは、IoTに強いブロックチェーンという方向性で開発を進めてきています。モノから集めた情報を分析し、人間の生活に反映するプラットフォームに移行しようとしているのが、ETCのスマートコントラクトの特徴です。今後開発されるETCのスマートコントラクトは、IoTを関連づけたプラットフォームとして機能していくようなものになると予想されるでしょう。


NEO

NEOのスマートコントラクトは、「パフォーマンス性能」と「拡張性」の両方が共に優れていることが特徴的な仮想通貨です。

契約で使われるデータは、
・ブロックチェーン上のトランザクション
・契約者個人が保有するデータストレージ
の両方に保管されています。

NEOの契約者が、コントラクトのデータを保管した個々のデータストレージを保有していて、その契約者本人にだけアクセスの権利が与えられます。

NEOのスマートコントラクトでは契約が実行される際、必ずお互いの契約者が呼び出されます。その関係性は、呼び出しを明確にするために固定されたものである必要があります。スマートコントラクトは契約の状態記録のみを修正し、同じブロック内での取引は一度限りです。

また、NEOは相互運用できるサービス層を通して、非ブロックチェーンデータへ接続できるのです。そのため、拡張性が重要だと言われています。これによってスマートコントラクトが実行され、相互運用できるAPIも増えることが期待されています。このように、NEOのスマートコントラクトは斬新ですが、多くのブロックチェーン愛好家がNEOに可能性を感じています。


EOS

EOSは、企業の業務サポートで使われることを目的としたスマートコントラクトを利用して、Dappをつくることに特化した仮想通貨です。主な特徴としては、イーサリアムなど他のDappがつくれるプラットフォームとは違って、
・1秒間に何百万件ものトランザクションの処理が可能
・使用料は無料
という特徴があります。

しかし現時点では、「決済機能が無い」「EOSのプラットフォーム内で利用するシチュエーションがほとんどない」ので、利用価値は今のところないとも言われています。
しかし、その潜在力は高く評価されており、2017年6月登場の比較的新しい通貨にもかかわらず、知名度は急上昇しています。とりわけ、開発陣に名の知れた優秀なメンバーが大勢いること、EOS自体の機能性が高いことなどは多くの識者が認めることです。こういった理由から、将来性が注目されています。

EOSのコンセンサスアルゴリズムには、Liskでも用いられているDPoSが採用されています。DPoSは、簡単にいうと間接民主制を取り入れた仕組みで承認されるシステムです。EOSの場合、そのブロックチェーンに参加している人たちの中で投票が行われ、取引の承認者を誰にするかを最初に決めます。そして選ばれた承認者のみがブロックを生成することができる、という仕組みになっています。

最初に述べた「企業の業務サポート」というのは、Dappを利用する際に手数料が全くかからないことが関係しています。企業みたいに取引回数が多い場合は、イーサリアムよりもEOSのアプリケーションを使う可能性が高くなると予想されます。


まとめ

最後に、今回はスマートコントラクト兄弟の比較ということで、
ETC、NEO、EOSの3つについて解説しました。

スマートコントラクトはこれ以外にもありますが、やはりそれぞれ特徴が異なっています。
もちろん自動販売機も素晴らしい仕組みなのですが、ブロックチェーンやIoT, AIなどの技術と掛け合わせることで、可能性が大きく広がっていくでしょう。