無風に終わったG20

時事できごと

G20が閉幕 仮想通貨に関する大きな進展なし

 

 今朝閉幕したG20では、仮想通貨に関連した大きな合意はなされませんでした。
閉会から半日経った23日正午現在、市場は楽観的でビットコインの価格は上昇しています。


仮想通貨は議題に上がらず

 ブエノスアイレスで21日と22日に開催されていたG20(主要20カ国・地域 財務相・中央銀行総裁会議)は22日午後(日本時間23日未明)共同声明を採択して閉幕しました。
米中の貿易摩擦と、中国元の通貨安誘導政策疑惑に焦点が集まり、仮想通貨やその他の議題に関しては、深い議論は行われませんでした。

今回のG20は、米国のトランプ大統領が中国に高関税措置を発動した後の最初の国際会議であったため、会議では米中の貿易摩擦が主要な議題となりました。仮想通貨に関しては、事務レベルの事前折衝において目立った動きがなかったため、大きな合意はないだろうと予想されていました。事実、会議では仮想通貨に関してはほとんど議題にならず、共同声明でも僅かに言及されたに過ぎません。

採択された共同声明には
「仮想通貨は、現在は世界の金融システムの安定にとってリスクではないが、慎重な監視が必要と認める。」
“crypto assets do not pose a systemic risk at this time but acknowledged the need for “vigilant monitoring.”
と記されており、規制や国際基準の制定については何ら合意に至りませんでした。


市場の反応

 G20が閉幕した日本時間23日早朝、ビットコイン(BTC)の相場は84万円から82万円まで瞬間的に下落 しましたが(7,550 USDから 7,350 USDへ)、正午には急反発し85万円(7,600USD)のラインを超えました。
瞬間的な下落はあったものの、BTC価格が速やかに回復した背景には、今回のG20で仮想通貨に関する規制について合意が形成されないことについて、市場がある程度織り込み済みであったと推測されます。
今年3月に同国で開催されたG20では、仮想通貨の規制が焦点の1つとなり、しかも参加国間での合意形成に失敗したために、市場に失望が広がり、仮想通貨市場が一気に冷え込んだ一因となりました。
一方で、前回から4ヶ月が経過した今回のG20では、仮想通貨は主要な話題となることもなく、ほぼ無風で閉幕したかたちとなりました。また、市場もそのようなG20での仮想通貨の扱いに対して、淡泊な反応を示しています。


国際基準の制定議論の行方

今回のG20で仮想通貨が重要議題で取り上げられなかったとはいえ、仮想通貨の国際基準や規制制定が不要になったというわけではありません。
昨年末と比較すれば、仮想通貨が話題となることは少なくなったものの、市場と技術は日進月歩の進化を続けています。仮想通貨市場の拡大とともに、再び規制に関する議論が巻き起こる事は明白です。しかしながら、今回の共同声明では「慎重な監視が必要」と言及されたのみであり、今後のスケジュールや方針については全くの白紙となりました。
このことが市場にどのような影響を与えるかは、未知数です。主要国間で、早期に議論が再開されることを望みます。