レポート マイニング製品イベント

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マイニング製品関連イベント in 東京

 


7月13日(金) 帝国ホテルにて、仮想通貨のマイニングに関連したイベントが開催されました。
マイニングマシン製造販売大手のINNOSILICON社と半導体大手のSamsung社が開催したこのイベントは、平日の日中にもかかわらず200人近くが参加し、マイニングに対する関心の高さが覗えました。


マイニングイベント

東京では、ブロックチェーン及び仮想通貨に関連した大きなイベントが毎月のように開催されています。しかし、今回レポートするのは、マイニングイベントです。仮想通貨関連のイベントは多々ありますが、マイニング(仮想通貨の採掘)に主軸を置いたイベントというのは、都内では初めてではないでしょうか?

日本ではマイニングの人気は残念ながらいまひとつです。
理由は電気料金の高さです。マイニングの収益は電気消費量に比例するため、電気料金がコストに直結します。従って、電気料金の安い国、たとえば中国やカナダなどがマイニング大国となるのは必然であり、電気料金の高い日本では競争力の面で不利になっています。
しかし、ブロックチェーンとマイニングは不可分の関係ですから、ブロックチェーン関連の技術開発が盛んな日本でマイニングに関心が払われるのは不思議なことではありません。

 

写真1:会場は満席で立見が出るほどの盛況ぶりでした


Innosilicon社製品 の紹介

 INNOSILLICON社の Gordon Ao CEOが自ら登壇し行った同社製品のプレゼンテーションでは、最新の技術を導入したINNOSILICON製の次世代マイニングマシンが紹介されました。 INNOSILICON社の新型マイニングマシンは、同世代の他社製品に比べて約50%以上のマイニング速度の向上が見込め、また電気消費量の調整をマシン側で行う機能を搭載することにより(当然計算速度は落ちるが)、消費電力を調整することが可能になるモードを搭載しているとのこと。

また、Ao CEOは技術開発の重要性にも触れ、日進月歩の半導体市場で競争に勝ち抜いてゆく為に、新技術の研究を怠らない同社の姿勢を強調していました。今は新技術と新機械が旧式のそれらと交代する過渡期の時代であり、この機会に市場を奪うことで長期的な利益を得て、リスクを減らすことができる、とAo CEOは同社の戦略的な意義を説明しました。

写真2:INNOSILICON社 Gordon Ao CEO


その他の豪華なゲストが登場

 今回のイベントには合計8社が参加し、世界のマイニング事情について興味深い講演が行われました。
Samsung電子からはCharles Song 副社長が登場し、同社半導体製品の消費電力低減に関する取り組みを語ってくださいました。
2018年末には、世界の電力消費量の0.5%が仮想通貨のマイニングのために消費されるといわれています。これは、地球環境にとって非常に大きな負荷となるため、消費電力削減は喫緊の課題です。特にSamsung社では消費電力だけでなく、冷却効率の改善も考慮した製品設計を行っているとのことでした。高性能な演算装置を全力で稼働させる状況では、冷却のために消費する電力も無視できないコストとなるからです。


国内マイニング事業

 日本は電気料金の高さからマイニングには不向きであると書きましたが、INNOSILICON社の新型マイニングマシンはこの不利な状態を変えるかもしれません。先端技術のおかげで、他社の製品と比べるとより高い収益が得られきますので、日本の電気料金の高さを緩和することが出来ます。

ジェイベース社の小田嶋康博代表は、富山県でマイニングサービスを提供しており、日本では珍しいマイニングファームの解説と、コスト面で不利な日本でどのようにマイニングサービスで収益を上げるのかについて、講演しました。


マイニングマシン展示

 今回のイベントでは、別室にてINNOSILICON社のマイニングマシンの展示会が行われていました。
普段なかなか目にすることのないマイニングマシンの展示に、参加者はみな興味深そうに展示された製品を覗き込んでいました。この特別展示会場ではマイニングの実演も行われており、唸りを上げる冷却ファンの音が臨場感を醸し出し、マイニングと電力消費の関係が実感できた気がしました。

 写真3:サブ会場で展示されていたINNOSILICON社製マイニングマシン

 

マイニング産業の今後

 ブロックチェーンとマイニングは不可分です。ブロックチェーン技術が今後も発展し続けることは疑いなく、すなわちマイニングの需要も将来にわたり増加し続けます。しかしながら、ブロックチェーン技術については、産官学がそろって高い関心を払っているにもかかわらず、そのブロックチェーンを支えているマイニング技術に光が当たることは少ないように思います。今回のマイニングイベントは、普段はあまり関心が払われないマイニングという技術を深く理解することができる貴重な体験でした。