仮想通貨のはじまり

深掘り解説

仮想通貨を最初に作ったのは?

 

仮想通貨の歴史(その1)

ナカモト サトシがビットコインを開発したことは説明の必要が無いでしょう。では、仮想通貨とブロックチェーンはナカモト サトシの発明なのでしょうか?
それは必ずしも正しいとは言えません。


ナカモ トサトシの研究

2008年、ナカモト サトシは 「Bitcoin: A Peer to Peer Electronic Cash System (ビットコイン:ピアツーピア 電子通貨システム)」というタイトルのホワイトペーパーを発表しました。

多くの人は、このときが仮想通貨とブロックチェーン技術の始まりだと思っているでしょう。しかし、ナカモト以前に暗号化した電子通貨の概念を研究していた人達はいます。ナカモトの研究は、それ以前の偉大な技術者達の影響を強く受けて完成されたものです。

そのことを知っておくと、仮想通貨世界が少し楽しくなるかもしれません。

ナカモトが発表した論文 Bitcoin: A Peer to Peer Electronic Cash System【 リンク: PDF


仮想通貨の概念の誕生

仮想通貨という概念は、1880年代には既に登場していたということが出来ます。
これはもちろん、現在のようなコンピューターネットワーク内のデジタル通貨とは異なります。 しかし、貴金属の裏付けなく「情報」に貨幣の3大機能を持たせようとする概念は、100年以上前から(一説によると18世紀には既に)存在していたのです。このことも非常に興味深いので、機会があればまた改めてお話ししましょう。

現在の私達が、仮想通貨、あるいはヴァーチャルカレンシー、暗号化通貨、という言葉を聞くと、コンピューターネットワーク内にデジタルデータとして存在するトークンの事を想像するでしょう。
これらの
多くはブロックチェーン上で非中央集権的に機能し、貨幣の三大機能を擬似的に備えています。なかには、リップルのように中央集権的な通貨や、イーサリアム系のようにお金としての機能以外の、例えばDapps機能などを持つものもあります。

このように、ナカモトが2009年にビットコインをリリースして以来、10年足らずで仮想通貨は世界に浸透し、様々なバリエーションを生み出し、金融と経済の仕組みを根底から覆す存在となりました。これは、ナカモトが実用性の高いデジタル通貨「ビットコイン」を開発し、実際にそれが商業利用されるようになったからに他なりません。この点においてナカモトの偉大さは疑いの余地がありません。

しかし、デジタル通貨という概念は、ナカモトが発明したものではありません。 むしろ、コンピューターが登場したとほぼ同時に、この概念は登場し、数多の技術者達がその実現を志向してきました。


Nick Szabo(ニック・スザボ)

現在の仮想通貨、あるいはナカモトのビットコインに直接繋がる、ある程度完成された暗号化通貨理論を研究史、実際に暗号化通貨を作成した人物を紹介しましょう。

ニック・スザボは、コンピューター サイエンティストであり、暗号研究者でもあるアメリカ人です。ワシントン大学でコンピューターサイエンスを学んだスザボは、1998年に 「ビットゴールド: Bit Gold」を発表しました。これは、後のナカモトのビットコインに多大な影響を与えます。

また、彼は「スマートコントラクト」という言葉を作った人物でもあり、イーサリアムの基本理念もまたスザボの研究の影響を強く受けています。

その2へ続く