仮想通貨のはじまり(その3)

深掘り解説

ハル・フィニー

暗号研究家にしてPoWの提唱者

 

ハル・フィニー(Hal Finney)は、ナカモ トサトシの正体であると「訴えられた」人物です。
仮想通貨世界では、ビットコインの最初のユーザーとして有名な人物であり、ゲームクリエイターであり、暗号研究でも数々の功績を残した人物です。


暗号研究家で最初のビットコインユーザー

フィニーは、カリフォルニア工科大学でコンピューターサイエンスを学んだ後、コンピューターゲーム会社に勤務し、 Adventures of Tron、 Armor Ambush、 Astroblast などのゲーム開発を手がけます。
ゲーム作成の傍らで、彼は暗号研究家としても活動を行っていました。 1990年代には、サイファーパンク メーリングリスト※(cypherpunk mailing list)に参加し、社会や政治を変化させる手段として強力な暗号技術の広範囲な利用を推進する活動をおこなっていました。

 ※ サイバーパンクではありません。
暗号を研究する不特定多数の研究者が集うオンラインフォーラムです。

2004年、フィニーは Proof of Work システムの概念を提唱します。ナカモト サトシがビットコインを提唱する5年前に、PoWの基本概念はフィニーによって作られていました。サイファーパンクを通じて暗号研究を行っていたフィニーは、暗号化通貨にも興味を持ち、ナカモトがビットコインのホワイトペーパーを発表した後には、ナカモトと意見交換を行っています。

ビットコインが2009年1月に発行された後、最初のビットコインのトランザクションは、ナカモトとフィニーの間で発生しました。フィニーはビットコインのブロックチェーンに刻まれた最初のトランザクションの、そしてナカモト本人からビットコインを送られた歴史に残る人物となりました。

このことから、フィニーはナカモト サトシその人であると噂される人物ともなりました。彼が住んでいたカリフォルニア州テンプル市には、ドリアン サトシ ナカモトなる日系人のコンピュータエンジニアが居住しており、このナカモト氏こそがビットコイン発明者のサトシ ナカモトであるとニュースウィーク等で取り上げられたこともあります。
このドリアン サトシ ナカモトと、同じ街に住んでおり、ナカモト サトシから最初のビットコインを受け取った暗号研究科であるフィニーは、「フィニーこそナカモトである」と噂されるようになりました。 なお、フィニー本人は何度も公の場でこの説を否定しています。

フィニーがビットコインを中本から受け取った2009年1月当初、1ビットコインの価格は0.00076USドルでした(2018年8月のドル円レートで8銭程度)、彼が保有していた1000ビットコインがどれほどの資産になったかは、ここで語るまでもないでしょう。

次回に続く